開業届について、まとめてみた①

開業準備の最初に、開業届の提出日を決めてしまおう!

事務所を開業するにあたり、実に色々な準備作業を行ってきました。
その中の一つに、「開業届の提出」があります。
これは、どの業種の個人事業主でも共通して発生する作業で、聞いたことのある方が多いかと思います。

参考までに、私が実施したことをまとめてみました。

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必要書類

私の場合、1人事務所で自宅開業なので、必要書類はミニマム構成でした。
以下の書類を提出しただけです。

  • 個人事業の開業・廃業等届出書
  • 所得税の青色申告承認申請書

他にも、都道府県税事務所に提出する書類で「個人事業税の事業開始等申告書」というものがあるのですが、
提出は必須ではないみたいだったので、「だったら、いいや」と私は提出しませんでした。

従業員を雇う場合等は、上記の構成に加えて書類が必要になります。
以下のサイトを私は参考にしました。非常に分かり易かったです。

作成方法

Webサービスを使って作成した方が楽だし、確実

国税庁のHPから雛型をダウンロードして手書き作成でも良いのですが、
サイト内をあっちこっち移動して書類を集めないといけなさそうなので、
Webサービスを使って作成した方が便利です。無料で出来ますし。
ざっと調べただけでも、以下のサイトがあるみたいです。

私は、freee開業を使って作成しました。
作成手順の誘導がイマイチなサイトでしたが、
必要事項を入力するだけで必要書類が漏れなく出来上がるので、その点は非常に便利でした。
他のサービスも同じ作りだと思います。

ちなみに…

税務署に開業届を提出しに行った時の話です。

足にタトゥーの入ったお兄さんが、「開業届を出したいんですけど」と窓口の方に尋ねると、
「そこに用紙がありますから、記入して下さい」と促され、税務署の机で直接、書いていました。

最後まで見ていないので顛末は分からないのですが、「なかなかワイルドだなぁ」と感じました。
好みの問題かもしれませんが、記念すべきイベントな筈なので、事前に準備しておいた方が良いと思います。

提出方法は、3パターンある

書類の提出方法は、「オンライン提出」「窓口提出」「郵送提出」の3パターンがあるかと思います。
簡単に比較してみましょう。

メリット・デメリット比較

方式オンライン提出窓口提出郵送提出
概要e-taxで書類を送信書類をプリントアウト
税務署で書類を提出
書類をプリントアウト
書類を郵送
メリット自宅で作業が完結税務署受領印付の開業届控が受領可能税務署受領印付の開業届控が受領可能
デメリットマイナンバーカードが必要
e-tax上での設定作業が必要
アプリ又はカードリーダーの準備が必要
税務署受領印付の開業届控が受領不可 (受理通知が来ない)
税務署に赴く為、外出(肉体労働)が発生開業届控の返送まで待ち時間が発生
総合評価

オンライン提出

Webサービスを使って書類作成→e-taxで書類送信、というやり方です。
自宅内で作業が完結するので、非常に楽です。

但し、電子証明書格納済のマイナンバーカードを準備したり、マイナポータルアプリをインストールしたり等、
事前の環境設定作業がやや面倒です。

要注意点は、「税務署受領印のある開業届控が受領出来ない」ということです。

これが何を意味するのかというと、個人事業主用の銀行口座を開設する際、
「税務署受領印付の開業届控」が必要書類の一つとして、提示又は提出を金融機関から求められます。
e-taxで書類を送信すると、「受付完了」と送信時に画面に表示されるのみで、以降の更新はありません。
税務署に問い合わせた所、「受理した旨の通知はしない」とのことでした。
理由は謎です。
つまり、e-taxの場合、金融機関が指定する税務署受領印付の開業届控が無いということになります。

実際どうしたのかというと、
e-taxサイトのメッセージボックス内の開業届の受信通知画面をプリントアウトして銀行に提示しました。
要は、「送信したデータを受信しました」という内容の画面です。

結論を言うと、SMBCではこれでも受理されました。
楽天銀行でもOKな模様です。

とはいえ、金融機関によっては画面のプリントアウトでは受理されないリスクがありますので、
このやり方はあまりお薦め出来ません。

e-taxサイトの利便性が向上すれば、このやり方がベストになると思います。

窓口提出

Webサービスを使って書類作成→税務署窓口で書類提出、というやり方です。

このやり方だと、税務署受領印付の開業届控が受領出来ます。
無難で確実と言えますので、現状、このやり方が個人的にはお薦めです。

但し、税務署に赴く必要があるので、外出が発生します。
窓口が混雑していると、結構待つことになります。
IT出身の私にとっては、「外出=肉体労働」というイメージです(笑)。

郵送提出

Webサービスを使って書類作成→郵送で書類提出、というやり方です。

このやり方でも、税務署受領印付の開業届控が受領出来ます。
(やったことないですが。)

但し、郵送による手続なので、書類返送までどの位の期間を要するのか、分かりません。
イマドキなやり方ではない気がします。

開業届を提出するタイミングは最初に決めておこう

開業にあたり、個人事業主用の銀行口座、届出印、クレジットカードは必要だと個人的には思います。
プライベートの支出と業務上の支出が混在してしまい、管理作業が煩雑になるからです。
また、個人名義の銀行口座だと取引先に不信感、不安感を抱かれる恐れもあるかもしれません。

となると、「開業届を提出するタイミングをいつにするか」がポイントになってきます。

開業は記念すべきイベントなので、届出日に吉日(大安、先勝、一粒万倍日等)を選ぶ方もいるかと思います。
その場合は、注意が必要です。
準備作業としては、開業届提出→口座開設→カード作成の順で進みます。
そうすると、吉日の到来まで口座開設とカード作成に着手出来ないという状況が生じます。

開業準備作業を始めるにあたり、最初に開業届の提出日を決めておくとスムーズに作業が進むと思います。
他にもやるべきことが多く、どうしてもバタバタしてしまうので、見通しを立てる意味で重要です。
提出日までに実施完了にしておかなければならない作業もあります。
例えば、屋号の選定や届出印の作成です。

各準備作業には関連や順序があって、順番とか段取りを誤ると、タイムロスに繋がったりします。
この点は、別の回で書けたら良いかな、と思っています。

まとめ

今回のポイントをまとめると、以下の通りです。

  • 開業届は手書きで作成するよりも、Webサービスを使って作成した方が便利
  • 開業届の提出方法は、「オンライン」「窓口提出」「郵送」の3パターン
  • 開業届を提出するタイミングは最初に決めておいた方が良い

最後に

何でこの人、開業届についてこんなに語っているのだろう?」と感じた方。

その感覚、正しいです。

これには理由がありまして。
次回、書こうと思います。

それでは、また。

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